1年国際クラスは、「多文化共生」授業において計4回、南山大学人類学博物館との連携授業を行いました。
1回目の11月20日(火)は、南山大学人類学博物館を訪問し、人文学部教授の黒沢浩先生から、博物館の展示の工夫についてや、展示品について解説をいただきました。南山大学人類学博物館は、ユニバーサルミュージアムとして「触れる展示」を行っており、生徒達も実際に石器や土器に触れ、その感触を確かめていました。
2回目の11月27日(火)は、黒沢先生に名城高校へお越しいただき、フィールドワーク入門という形でご自身がこれまでに行って来られたフィールドワークや発掘調査、フィールドワークの心得などについて講義をしていただきました。
3回目の12月11日(火)には、再び南山大学人類学博物館を訪問しました。今回はグループに分かれ、各グループがひとつの縄文土器を見つめ、スケッチし、何に使われていたものなのか、どのようにして作られたものなのか、そう考える理由は何かについて話し合いました。素材の色や土器についた焦げ跡、形や模様について、それぞれが見方を変えながら考え、意見を交換しました。何気なく見ているものも、疑問をもち、そこに的確な視点を加えて見ることで、より理解できること、見方が広がることを生徒達は実感することができたようです。縄文土器の「縄文」についても、どのようにつけられたのか、実際に縄と粘土を使って試す課題が与えられました。皆、実際の土器についた模様と自分たちのつけた模様を比べながら、試行錯誤を繰り返していました。
4回目の1月15日(火)は、名城高校で発表会を行いました。黒沢先生から、冬休みの課題として「街を歩き、面白いものを見つけてくる」という課題をいただき、それぞれが持ち寄った「面白いもの」について紹介するという発表です。普段は何気なく見逃しているものや、地元にある変わったものなどに焦点を当て、それぞれ何が面白いのか、どういうストーリーがそこにあるのかについて発表しました。これまで気にも留めなかったものや知らなかったことが多くあり、とても興味深い発表会となりました。
今回の連携授業では、「ものの見方」について学ぶことができました。これから海外研修や課題探究のフィールドワークを行う際には、今回身につけた「ものの見方」を生かし、新たな発見や考察に繋げていきます。