2024年12月23日から27日にかけて、全校生徒対象の海外研修である「グローバルフィールドワークin台湾」を実施し、10名の生徒が参加しました。
12/25(3日目)は、台中科技大学の学生さんとともに、終日台中市内でフィールドワークを行いました。全部で3グループあり、それぞれの研究テーマにそって各自が考えた現地調査に取り組みます。
第一班は台中駅(在来線の駅)と高速台中駅(新幹線の駅)で、通行人に「方言についての意識調査」を行いました。1日で50組超の意見を聴取することができました。駅という場所柄、目的地に急ぐ人が多く、はじめのうちはどのように声をかけていいか分からず苦戦しましたが、現地の人は学生の学習活動に理解を示してくれる方が多く、結果的に声をかけた8割ほどの人が快く回答してもらったことがとても印象に残ったそうです。
第二班は科技大学の学生さんの協力のもと、こちらが用意したGoogle Formの中国語版を作成し、そのQRコードを相手に読み取ってもらうことで、より多くの人に短時間で回答してもらえるように工夫しました。テーマが「就業における男女格差」であるため、幅広い年齢層から回答を得る必要があります。そこでアンケートを実施する場所を漫画博物館、第五市場(バザール)、市民広場とし、さまざまな年齢層の方に声をかけることを心がけました。結果的にこの班も50人以上の回答を得ることができ、また年齢層ごとのデータも均等に収集することができました。ただし、声をかける際に科技大学の学生さんに頼る部分が多く、事前に基本的な中国語を勉強しておくことの必要性を痛感したそうです。
第三班のテーマは「(特に未就学児に対する)災害対策の日台の違い」です。このため市民・公的機関両面から調査する必要があります。そこで、午前中は繁華街へ赴きデパートの店員に防災意識についてのアンケートを試みました。午後は事前にアポイントをとっていた消防署に移動し、職員から地方自治体の防災対策についてインタビューを行いました。このように公私にまたがる調査内容であったため、前者では複数の業種の方にアンケートをとることが時間的に難しかったという指摘がありました。一方後者で、職員の方が親身になって対応していただき、こちらからの質問に答えてくれるだけでなく、先方からも日本について質問がなされるなど当初の予定とは異なり談論風発となった点が生徒たちの印象に残ったようです。
日中のフィールドワークを終え、ホテルに帰ってからは明日のディスカッション、プレゼンに備え、夕方から夜にかけて今日1日分の調査結果のまとめ・分析や、考察の方向性を決めます。中国語で作成したファイルをいざExcelで分析しようとすると文字化けするなどのトラブルはありましたが、グループごとに思い思いの集約・分析作業に取り組んでいました。