第6回土曜サロンが10月21日に行われました。今回のテーマは「絶滅の謎を解き明かせ! 地球捜査班」です。
まずは担当の三浦先生から、今まで地球で何度か起こってきた大量絶滅を引き起こした原因と考えられるものについての説明がありました。大量絶滅とは、地球上に生息していた生物の多くが一度に絶滅してしまう、生命の歴史上とても重要なイベントのことです。一番有名なのは、白亜紀の終わりに起こった恐竜の大量絶滅でしょう。この絶滅の原因は隕石の衝突ではないかと考えられています。他にも火山の噴火や気候変動、海洋の無酸素化などが大量絶滅の原因として考えられるそうです。これらがどういったメカニズムで絶滅を引き起こすのかについて、参加者は説明を聞いて学びました。
次にこれまでの説明をヒントに、架空の絶滅事件の原因を突き止めるゲームを行いました。参加者は5~6人でグループを作り、配られたカードに書いてあるヒントと大昔の世界地図を手掛かりに、どうやって絶滅が起きたのかを推理していきます。このとき、自分に配られたカードの内容は人に見せることはできず、すべて口頭で説明してグループのメンバーに伝えなくてはいけないというのがルールでした。そのため、参加者たちはいかに情報を共有して整理し、推理していくかに苦戦していました。様々な議論が飛び交った結果、北部にある火山が噴火したことにより気候の寒冷化が起こったことが原因という説や、南部に隕石が衝突した衝撃によって北部の火山が噴火したことが原因という説など、多くの意見が出ました。結論としては北部の火山噴火による寒冷化が正解ではあったのですが、たくさんの情報を統合して論理的に考えるためのよい練習になったのではないかと思います。
後半は四方先生にバトンタッチです。絶滅を起点に、恐竜の骨格の話や食事量についてまで話題は広がっていき、現在の人間の体から恐竜の体重や食事量を推定してみようという問いかけがありました。参加者は自分がどれくらいの体重で、毎日どれくらい食べているのかということから恐竜の食事量について話し合いました。また、「今日のように様々な人が持っている情報を集めて整理して話し合うというプロセスは、サイエンスでも同じだ。」ということから、今回のゲームとサイエンスとの共通点についてお話がありました。そして最後に「今日のプロセスがサイエンスの醍醐味なんだよ。今日君たちはそれを少しだけ味わうことができたんだ。」と締めくくられました。
次回の第7回土曜サロンは,11月11日にGサロンと合同で行われます。
第6回土曜サロン
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