日々の活動

課題探究:中埜酒造へのフィールドワーク

  • SGHネットワーク・WWL

1月26日(土)、課題探究の授業の一環で国際クラス2年生の生徒1名が、半田市にある日本酒メーカーである「中埜酒造」を訪問しました。当日参加した生徒は、愛知県・知多半島の観光について、古くから盛んな酒造に焦点を当て、調査を進めています。

はじめに、中埜酒造の本社に併設されている「酒の文化館」にて、中埜酒造の成り立ちや伝統的な酒造りの方法についてご紹介いただき、その後、インタビューをさせていただきました(以下は、生徒の振り返りをもとに作成したものです)。

江戸時代、知多半島でつくられた酒は尾州廻船と呼ばれる船で江戸に運ばれていました。良質な米や水が手に入ったこと、北陸や三河からの出稼ぎ労働者が多くいたこと、そして、尾張藩が酒造りを奨励したことが、当時知多半島で酒造りが盛んだったことの要因だそうです。かつて知多半島には227の酒蔵がありましたが、現在では中埜酒造を含め、6蔵となっているそうです。

中埜酒造を含め、知多半島にある酒蔵は、日本酒の魅力を国内外に広めるため、様々な取り組みを行っています。例えば、月に一度、知多半島内の6蔵で「蔵の街会議」を行い、観光産業を盛り上げるための情報交換をされているそうです。半田市など自治体とも積極的に協働し、周辺の景観(運河沿いの歩道など)の整備にも力を入れています。海外への日本酒の輸出については、まだ関税が高く、海外で購入すると日本での販売価格の7~8倍になってしまうことがあったり、保存状態が悪いと劣化が早かったりするなど、まだまだ課題は多いそうです。しかし、訪問客数全体から見ると少数ではありますが、例年、外国人観光客が酒の文化館を訪れているそうです。特徴としては、すでに酒についての知識が豊富な方が多いとのことでした。

今回の訪問で、一つの企業や観光施設だけでなく、街全体で観光産業を活性化していくためのヒントを多く得ることができました。