日々の活動

名城サロン「夏の風物詩?!ダルマメダカ!~環境と遺伝子の両方の関わる遺伝について学ぼう~」

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 2024年7月9日に名城サロンを行いました。今回は2年SSクラスの佐和田裕花さんが話題提供者となり、参加者は37名でした。

佐和田さんは物心がついた時から生き物が好きで、中学3年生の時にメダカの遺伝子について本格的に研究を始めました。本校に入学したのもこの研究を続けるためで、通常は飼育するのが難しいアルビノのメダカを飼育するなど、本人は謙遜していましたが、本校随一のメダカ博士です。

まずは佐和田さんが用意した通常のメダカとダルマメダカの観察からです。2種のメダカにはどんな相違があるのか、それぞれグループで観察した結果を発表し合い、ダルマメダカの特徴を参加者で共有するところからサロンはスタートしました。
次は佐和田さんによる基調講演です。ダルマメダカは実は奇形種であり、遺伝的要因と環境的要因が組み合わさって発生するということが、スライドを交えて分かりやすく説明されました。
続いて、この基調講演の内容をより具体的に理解してもらうために、佐和田さんが考案したダルマメダカのカードゲームをグループごとに行いました。このゲームを通して、参加者はダルマメダカの個体発生がどれくらいの確率で起こるのかを体験的に知ることができたようです。

 最後に探究活動です。佐和田さんから次のテーマについてグループで考察し合うよう指示が出されました。一つ目は「遺伝的要因と環境的要因を満たしても、ダルマメダカには個体差が生じる。この理由を調べる実験方法を考察せよ」であり、二つ目は「奇形メダカを人間が造ることについてどう思うか」というものでした。
 一つ目に関しては環境要因に着目する生徒がいる一方で、遺伝子操作に重点を置く生徒もおり、百家争鳴、さまざまな実験方法が生徒から提案されました。二つ目に関しては倫理的な内容を含む問題であり、短期的なスパンと長期的なスパンでは価値基準が異なってくること、さらにLCA(Life Cycle Analysis)の観点から意見を述べる生徒もいて、会場全体が活気づいていくのが傍から見ていて感じられました。

 最後にこのサロンを通じて佐和田さんは、多くの人にダルマメダカを知ってもらえたことがうれしい、また自分にとっても今後様々な場所で発表する機会が予定されているので、その経験を積めたことが勉強になったと述懐していました。